レポート

第３回民俗芸能Ｎｏｗ！ｉｎ東北　民俗芸能がつなぐ「絆」～震災から１０年、更なる未来をみつめて～  雄勝町伊達の黒船太鼓　

雄勝町伊達の黒船太鼓　芸能のあゆみ

「雄勝町伊達の黒船太鼓」は、１９９１年に宮城県桃生郡雄勝町町制施行５０周年記念事業のひとつとして発足しました。

「伊達の黒船」とは、約４００年前に雄勝町の呉壺（現在の石巻市）から出帆した慶長遣欧使節船「サン・ファン・バウティスタ号」のことです（諸説あり）。代表曲「伊達の黒船」は、仙台藩祖伊達政宗の命を受けた「慶長遣欧使節」の航海の様子を和太鼓で表現しています。

保存会のメンバーは震災で家を失い、稽古場や太鼓の保管場所も確保できない状態で今後の活動をどのようにすればよいのか心が揺れているときに静岡県伊東市の『按針祭太鼓合戦』に招待してもらいました。雄勝町伊達の黒船太鼓保存会の四倉さんは「そこで着の身着のまま演奏させてもらった経験、多くの方からいただいた支援に対する強い感謝の気持ちが保存会の活動を再開するきっかけになりました」と当時を振り返ります。

今後の取り組み

四倉さんは、「これまで通りの演奏活動、雄勝中学校への指導を継続しつつ、ここ数年前より新たに雄勝町内の獅子舞、祭囃子などを記録を撮りつつ研究し、その地区の団体や有志の活動補助をしています。雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作愛好連とは味噌作り地区の獅子舞伝搬活動を共同で活動しています。また、イベントなどで雄勝が郷土芸能の郷である面に光を当て、震災などで雄勝を離れざるを得なかった方々がまた雄勝に来るきっかけ作りや、支援してくださった全国の方々へ感謝を伝える活動をしていきたいと思います。」と語られました。

１２月１１日は、①即興演目：大太鼓（大須）　②伊達の黒船　③即興演目：組太鼓（味噌作）　④図南の響き　などをご披露頂きました。

２０２２年１月下旬に動画にてアーカイブ配信をさせて頂きます。震災を乗り越えた民俗芸能の力を感じて頂けたらと思います。楽しみにお待ち下さい。

～その他の民俗芸能はこちら～

The 3rd Folk Performing Arts Now! in TOHOKU Japan 

"Bond" Formed by Folk Performing Arts  - 10 years since the eathquake and tsunami in 2011, and toward the future - 

On December 11,2021 at Ishinomaki City Cultural Complex MARUHON MAKIART TERRACE.

Ogatsu Date no Kurofune Daiko [Date's black ship dru㎡ in Ogatsu Town]

"Ogatsu Date no Kurofune Daiko" was started in 1991 as one of the projects commemorating the 50th anniversary of the foundation of the town of Ogatsu, Monou County, Miyagi Prefecture.
“Date no Kurofune," or Date's black ship, is said to be a ship named San Juan Bautista that departed from Kuretsubo in the town of Ogatsu (present Ishinomaki City) carrying a Japanese envoy to Europe about 400 years ago in the Keicho era (17th century) (there are many opinions in this regard). With Japanese drums, the group's signature piece: "Date no Kurofune” depicts the voyage of the Keicho envoy sent to Europe under orders from the feudal lord Date Masamune, the founder of the Sendai Clan.

The video will be archived in late January 2022.  Please look forward to it.

動画へ　https://www.znk.or.jp/report/page_844.html