世界一のオーガニックタウンをめざして (広報誌ふれあい2024秋号) 

知る。
2024年10月22日
ふれあい誌 BLOF理論 地域活性 担い手支援
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「世界一のオーガニックタウンをめざして」農山漁村 Biz(有機農業 ORGANIC SMILE)  

広報誌ふれあいの秋号のご紹介をします。

P.03~P.07 拡大PDF全ページを見る

・水の歴史的建築物・通天橋と有機農業で知られた町

・バンドと農業を融合させた新しい農の形

・農業初心者にこそ学んでもらいたいB L O F理論

・10年後には山都町を世界一のオーガニックタウンに

・「これさえあれば」という巻物をもらった気分

・バトンを受け取る若者たちが紡ぐ有機農業の夢

農山漁村を舞台に新たなビジネスモデルを紹介するこの企画
今回は、B L O F(生態系調和型農法)理論に基づいた有機農業で、充実した内容の授業を届ける有機の学校。
O R G A N I C S M I L Eで作物栽培基礎 B L O F理論実践、育苗・栽培実習を担当する鳥越靖基さんにお話を伺いました。

#BLOF理論 #移住 #地域活性 #担い手支援

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水の歴史的建築物・通天橋と有機農業で知られた町

嘉永時代(江戸後期)に白糸地区に造られた生活用水や農業用水確保のための通潤用水があり、通潤用水の水を送る石組みの水路橋として築造されたのが、国宝に指定されている通潤橋です。
山都町のシンボルとして多くの人に愛されています。農業が主産業であり、有機農業の農家数が日本一であることでも知られています。山都町での有機農業の歴史は古く、1 9 7 0年代から始まり、今や有機J A S認証事業者数も全国で一番多く、全国から有機農業を志す移住者が年々増えて
います。

バンドと農業を融合させた新しい農の形

2 0 2 2年に山都町で有機の学校O R G A N I C S M I L Eが開校しました。新規就農者の育成を役割とし、中山間地という作付面積が狭い悪条件の中でも、※B L O F理論を基に生産性を高め、生計が成り立つように農家を育成しています。
O R G A N I C S M I L Eで講師を務める鳥越靖基さんは、2 0 1 1年の東日本大震災をきっかけに食に対する意識が変わり、横浜から移住して
きました。

※B L O F理論 ①作物生理に基づいたアミノ酸の供給 ②土壌分析・施肥設計に基づいたミネラル肥料の供給 ③太陽熱養生処理を用いた土壌団粒形成、土壌病害菌抑制、水溶性炭水化物の供給 という3つの分野に分けて考察し、科学的・論理的に営農していく栽培技術

農業支援・援農・ 体験交流企画

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農業初心者にこそ学んでもらいたいB L O F理論

震災で食べることの大切さを実感した鳥越さんは、有機農業サポートセンターを通じて、研修生として有機農業を学びました。
「僕が就農したときには〝学校〞という形で有機農業を教えてくれる場はありませんでした。有機農業がなかなか普及しない実情には、〝指導者不足〞が関係していると思っています」
O R G A N I C S M I L Eでは、B L O F理論に基づく土壌分析や施肥設計を学び、経験や勘に頼らずとも、おいしくて栄養価の高い野菜を育てる手法が学べます。講座では知識や技術が豊富な講師陣による座学のほか、実際にB L O F理論を用いた農業を営む先輩農家が授業をサポートするなど、生徒が安心して学ぶことができる場を整えているそうです。

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10年後には山都町を世界一のオーガニックタウンに

山都町で有機農業が盛んなのには理由があるといいます。長い時間をかけて火山灰と混ざりあったミネラル豊富な大地と、肥沃で虫がつきにくい土壌、緑川や御船川の源流が湧く恵まれた自然環境があったからこそ、昔ながらの循環型農業を続けてこられたそうです。

O R G A N I C S M I L Eでは、行政や民間企業と連携し、山都町ならではのフィールドを存分に生かした事業を展開しています。食育や新規就農サポートを行うS D G s事業や、町内外の人に向けた各種イベント事業など、10年後の有機農業を共にする仲間を作っていくための仕掛けをいろいろと考えているそうです。

「今後は農福連携も視野に入れていきたいです。また、宿泊や観光も有機農業をフックとし、10年後には山都町が『世界一のオーガニックタウン』として、知られる町づくりをめざします。新規の事業を営んでいくことで、雇用が生まれ、暮らしが生まれる。ここ、山都町を有機農業の中心地として、エネルギーを循環させ、自然の摂理と融合したライフスタイルが確立できる場所にしていきたいんです」

農業支援・援農・ 体験交流企画

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「これさえあれば」という巻物をもらった気分

そんな山都町に惹かれて、都市部から移住してきた人たちがいます。堅尾大司さんは、妻の礼子さんと共に夫婦で大阪から山都町に移り住んできました。
鈴木一哉講師による新堆肥概論・腐食・堆肥作りの基礎の授業「農業をするために移住をしたいと考えたとき、妻の実家が福岡県北九州市にあることから、九州がいいと思っていました。さらに有機栽培での自然農業をめざしていたので、山都町に惹かれて、半年ほど前から農業研修生として働かせてもらっています」
夫婦でO R G A N I C  S M I L EでB L O F理論を学び、農業に対する意識も変わってきたと言います。

「農業は経験値がないと軌道に乗せるのは難しいと思っていました。ですが、授業で新しい農業技術などを学び、新規就農者にもできることは多いんだと気がつきました。この授業で巻物をもらったような気持ちになりました。これさえあれば、という気持ちで今は大阪にいる頃より生き生きとした生活が夫婦で送れています」
大司さんは技術職、礼子さんは看護師という異業種からの新規就農ですが、不安は少ないと言います。

「学校を卒業して、自分たちの好きな野菜を育てるのが楽しみです。有機農業は本当に奥が深くて、実験・修正・調整の日々ですが、充実した毎日です。これから自分たちで畑を借りて、その土に合った野菜を育てるつもりです」

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